私が高配当株投資をしない5つの理由
皆さんは今後どのような投資をしていくか方針が決まっていますか?私は投資の方針を検討した際に、インデックス投資と高配当株投資のどちらに取り組むかについて、非常に迷ったことを覚えています。
本日は、私がなぜ高配当株投資をせずにインデックス投資をしているのかについて5つの理由を述べ、投資の手法を決める上で重要だと考えていることについて共有させていただきます。上記の2つの投資手法への取り組みについて迷われている方が、投資方針を決める上での参考にしていただけましたら幸いです。
- 米国株高配当ETFは非常に魅力的だが、不便さと手間が掛かるから
- 配当金が入ってきても、使わずに再投資してしまうから
- ETFの場合はつみたてNISAを使えないから
- 楽天VTIへの投資を継続しており、こちらの方が効率が良いから
- シンプルにするのが好みだから
理由1:米国株高配当ETFは非常に魅力的だが、不便さと手間が掛かるから
米国株高配当ETFは非常に魅力的であり、私も将来的には投資してみたいと思っています。特にVYM、HDV、SPYDといった銘柄は分散も効いており、長期目線で考えるとキャピタルゲインも狙えそうで保有したい銘柄となります。しかし、手間も含め総合的に考えた結果インデックス投資を選択しました。
米ドルを購入する手間
まず、米国株ETFは米ドルにて購入します。日本円での購入も可能ではありますが、1ドルあたり25銭程の為替手数料が発生するケースが多く、コストを考えると現状では住信SBIネット銀行でドルを購入し、SBI証券にドルを送金して購入するのがベストな選択肢となります。この場合かかる為替手数料を1ドルあたり4銭まで下げることが可能です。しかし、これがかなり手間で面倒です。
購入のタイミングを計る手間
SBI証券であれば、日本円から米ドルの両替を自動化することは可能です。例えば、毎月指定した日にちに日本円で「いくら」と金額指定をすると自動でドルを定期買付けしてくれます。ただ、欠点もあり日本円から米ドルでのETF購入までを完全自動化することは現状できず、銀行口座から証券口座への資金移動は手動になってしまいます。これ自体が手間となります。
完全に自動化ができれば気にせず忘れて放置することが容易ですが、一部でも定期的に作業が必要となると価格がどうしても気になっていました。私の場合、常に価格が変動するものを購入する場合はどうしても安い時に買いたいと思ってしまい、上記の定期買付けを利用したことがありましたが約定レートが気になり、約定日にはついログインページを見にいき確認してしまっていました。その上、為替の約定のみならずETFの約定価格も気になってしまい、そわそわしていました。
理由2:配当金が入ってきても、使わずに再投資してしまうから
配当されることで課税されてしまい、投資効率が悪くなる
配当金はとても嬉しいものですし、口座に配当金が入ってくると投資を続けるモチベーションになりますよね。しかし、私の場合は会社員として働いて得られる給与にて生活費を賄うようにしているため、配当金が入っても生活費として使う予定もなく、何かに使うくらいであればむしろ将来のために投資にその資金を振り向けたいと考えます。
実際に仮に多くの配当金収入を得られた場合でも、その配当金を再投資することを考えると配当金には課税されてしまうことを考えると投資効率が悪くなることが懸念点となります。何より、複利の効果が弱まってしまい資産が拡大するスピードが減速してしまうのが好みではありません。
再投資することにより投資効率は上がる
配当金を再投資することで投資効率が上がるのは事実です。しかし、繰り返しになりますが配当を出すことにより課税されてしまうと投資効率は下がります。
配当金がセミリタイアへの歩みを可視化し、日々投資を続けるモチベーションに繋がることは大いに共感できるのですが、私の場合は目の前の配当金よりも総資産額の拡大に重点を置くため、配当金を出さずに自動で再投資もしてくれる投資信託の方を好みます。
理由3:ETFの場合はつみたてNISAを使えないから
現行の一般NISAであれば、米国ETFにも年間120万円まで投資が可能です。一般NISAの投資期間が5年なのに対し、つみたてNISAの投資期間は20年となっているため、20年程度の長期投資を行う予定の私の場合はつみたてNISAを選択します。
以前の記事で紹介した通り、インデックスファンドへの長期投資をするにあたりNISAのような税制優遇制度を使わない手はないため、つみたてNISAにて積み立てが可能な投資信託を選択することになります。

理由4:楽天VTIへの投資を継続しており、こちらの方が効率が良いから
配当金が入っても再投資するので、そこを完全自動化したい
私が実際に投資をしている楽天VTIは無配の投資信託であり、配当金の再投資を私自身が行う必要がありません。証券会社のログインページから一度積み立ての設定さえしてしまえば、後は本当にすることがなく非常に楽です。これがもし米国株ETFの場合ですと銀行から証券会社に米ドルを手動で送金する手間がかかるだけでなく、毎月忘れないようにGoogleカレンダーなどでリマインド設定をする必要もあり、その手間も面倒です。完全自動化は投資していること自体を忘れることもできるため、日中働いている個人投資家と非常に相性が良いと感じています。
証券会社が楽天証券一つで済む
私はつみたてNISAもiDeCoも特定口座での積み立てもすべて楽天証券で行っています。米国株をドルで買付ける場合は経済合理性からSBI証券を利用する必要が出てきますが、投資信託である楽天VTIを買い付ける場合は証券会社の一本化も可能となります。何社も証券会社を使い分け管理することは手間なので、一本化することの精神的なゆとりもメリットに感じています。
理由5:シンプルにするのが好みだから
証券会社一つ。積み立て投資している金融商品も一つ。でも、これだけでしっかりと米国ほぼ全体の4,000社弱へ投資の分散も効いていて一度積み立ての設定をしてしまえば以降は特に手間が掛からない。これはシンプルですが、非常に素晴らしい考えています。つみたてNISAやiDeCoといった税制優遇制度もしっかりと組み込んで利用が可能です。
まとめ
以上が、私が考える高配当株投資をしない5つの理由でした。投資信託はもちろん定期解約も可能なので、例えば将来的に配当金のように毎月収入を得たくなった場合、年間4%程度(月換算0.33%)を解約すれば毎月収入を得ることも可能です。
資産を取り崩す(利確する)のが嫌という意見にも同意できますが、高配当株も配当という形で利確しているのは同じなので本質的には何ら変わりません。むしろ、投資信託の定期解約の方が毎月定期収入を得ることも可能ですし、資金的に余裕がある時には解約しない(利確しない)という選択ができるという意味で優れているとさえ感じます。別に高配当株に拘らなくても、定期収入を得ることは可能です。
もちろん好みの問題もありますし、今回の内容がすべての人にも当てはまるとも考えておりません。もちろん、高配当株投資を批判するものでもありません。定期収入を得るためには高配当株投資だ!と思っている方に、何か新たな気付きや考えるキッカケとなれば幸いです。
私が実際に投資している楽天VTIについての詳細はこちらの記事にまとめさせていただきました。ご興味のある方は是非一読いただければと思います。

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