楽天VTではなく楽天VTIへの投資をする理由
インデックスファンドへの投資には様々な種類があり、全世界への分散投資や米国全体への投資が近年はオーソドックスとされています。
投資対象は全世界が良いのか、全米が良いのか判断に迷ってしまいますよね。今回は、私自身も実際に投資を行なっている米国株投資についてご紹介し、なぜ全世界ではなく米国に限定しているのかについても解説できればと思います。
全世界への投資と米国全体への投資で迷っている方のご参考になれば幸いです。
覇権国である米国全体(楽天VTI)への投資
まず、株式投資といわれると日本株への投資を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、私は日本株ではなく、米国株への投資を行っています。理由は、現在もアメリカが経済・軍事力共に世界の覇権を握っており、今後についてもしばらくはこの状況が続くと考えているからです。
日本は高齢化も進み、少し前にも年金問題がニュースで大々的に取り上げられたりしてましたが、アメリカの平均年齢は30代後半、高齢者比率も比較的低く、まだまだ経済成長も20年程の長期目線で見てみても、まだ続いていく可能性が高いでしょう。
また、基軸通貨はドルですし、私は今後長期的な時間軸で考えてみると円安になっていくものと考えているため、円安に振れた場合のリスクヘッジにもなり、ドルにて一部の資産を持つようにしています。
米国投資(楽天VTI)の中身について
実際、米国株への投資については、積み立てNISAとiDeCoを活用した楽天VTIの積み立てと、不定期に米国ETFのVTIの直接買い付けを行なっています。楽天VTIの純資産額は、最近では500億(追記:2020年1月時点では800億円を突破)に迫っており、着実に認知度も上がってきています。
楽天証券と楽天カードを使い、この楽天VTIを積み立てる事により、楽天ポイントの還元も受けられるため、これから投資を始める方については、楽天証券にて口座開設するのも一案です。
楽天VTIは投資信託となりますが、購入も100円から可能、購入時手数料もかからないノーロードの商品です。金融機関の窓口で購入する、手数料が高すぎる投資信託とは一線を画す商品となります。信託報酬も0.2%を切っており、長期で保有するのにも問題ない水準です。また、楽天VTIは積み立てNISAの対象商品としても認められておりますし、楽天証券であればiDeCoでも購入が可能です。
上記理由から、直接米国ETFのVTIを買い付ける場合と手間含め比較すると、シンプルに楽天VTIへ投資を継続するというのが、個人投資家の一つの最適解になると考えています。楽天VTIを購入する場合でも、米国ETFの本家VTIを直接楽天証券やSBI証券から購入するケースでも、結果的にはVTIに投資しているという点では同じです。
楽天VTIの場合は楽天投信顧問が間に入っている分、多少信託報酬が上乗せ(0.15%程度)されています。しかし、直接本家VTIを買い付ける手間や、楽天VTIには税金の繰り延べ効果がある点を考慮すると、細かな信託報酬等のコスト差は気にする程ではありません。
むしろ、投資信託であれば一度積み立て設定してしまえば、以降は基本的に手間もかからず、投資に時間をかけたくない方にはメリットが大きいです。私の場合、平日の日中は普通投資に会社員として働いていますので、なるべく手間がかからない投資信託への投資が好みです。
全世界投資における米国株の組入比率
全世界投資で投資対象を広く分散するのは素晴らしい考えですし、名著『敗者のゲーム』の中でもチャールズ・エリス氏は広く全世界に分散投資する国際分散投資を推奨されています。
しかし、例えば楽天VTの投資対象先を見てみると、投資先の約6割程度は米国企業で構成されています。これは全世界の時価総額を反映するように銘柄を組み入れていることに起因しますが、結局ポートフォリオ内の半分以上の銘柄が米国株で占められるのであれば過去も運用成績が良く、これからもスタートアップやIT企業の成長が見込まれる米国企業に振り切って投資した方が運用のトータルリターンが高まると考えているからです。また、米国企業は新興国はじめ全世界に展開している巨大グローバル企業も多く、米国以外の国の成長も取り込めるのではないかという意図もあります。
もちろん、今後も米国株の好調さが継続していくかは誰にも分かりませんし、VTIよりも広く分散が効いているVTの方がリスクが低いという考えにも納得ができます。投資先の分散の程度については、自分自身が信じられる世界経済の成長ストーリーを思い描いてみて決めるのが良いと思います。
まずは税制優遇枠を楽天VTIで埋めていく
積み立てNISAやiDeCoの枠、楽天証券を使う場合の楽天カードの枠(50,000円/月)を使い切ってない場合、直接ETFを買い付けることよりも、こちらの優遇枠を限度額いっぱいまで使い切ることが最優先事項となります。積み立てNISAやiDeCoにて、本家VTIを直接買い付けることはできませんが、楽天VTIであれば可能となります。
積み立てNISAは値上がり益や売却益について20年間非課税となりますし、特にiDeCoについては、月額の積み立て額から生まれる値上がり益が非課税であることに加え、掛け金が全額所得控除となり、投資家が享受できるメリットが非常に大きいです。デメリットとしては、60歳まで(延長も審議中)途中での引き出しができませんので、余裕資金がある方は検討する価値があると思います。
また、楽天カードは毎月50,000円まで投資信託のカード決済が可能であり、1%の楽天ポイントが還元されます。1年間毎月50,000円を積み立てると、年間で60万円の積み立てとなり、なんと楽天ポイントが6,000ポイント還元されます。
このポイントで更に楽天証券で投資信託を購入することも可能ですので、まだ証券口座を開設していない方は、楽天証券での口座開設も一案です。千里の道も一歩からといいますが、その一歩が踏み出せないと何も始まりませんし、現実は何も変わりません。
米国ETFを直接買い付けるのは?
高齢化の進む日本の通過である円だけを持つことに不安のある方、長期的に見て、ドル円が円安方向に進み、為替の影響を考えた上で、ドルで資産も持ちたいニーズがある方は、本家VTIなどの米国ETFを直接買い付けることも検討に値すると思います。
ただ、先程も記述した通り、楽天VTIは買付け手数無料であることに加え、信託報酬もかなり安くなってきたこともあり、あえて米国ETFを直接買い付けなくても、投資信託である楽天VTIを定期的に積み立てていけば十分と考えることもできます。
ドル建て資産や本家VTIへの直接投資に何かこだわりがある方のみ、本家VTIを直接買い付けていけば良いと思います。もちろん、本家VTIについても日本の証券会社で購入が可能となっています。最近まで、米国ETFや個別株を購入する際、最低手数料5ドルの壁がありましたが、現在は撤廃され、掛け金のハードルは実質的になくなりました。
米国ETFは楽天証券、SBI証券、マネックス証券のどれでも購入可能ですが、手数料を考慮すると、ドル建て購入かつ、住信SBIネット銀行との合わせ技でドル円為替コストを4銭まで抑えることが可能な、SBI証券が最もメリットがあると思います。
現状では、積み立てNISAとiDeCoを楽天証券、ETFを直接買い付けるならSBI証券とこの2社を併用するのが良いという結論になります。実際、私もこのネット証券会社2社に口座を開設しています。
まとめ
主に分散投資の範囲やメリットついて記述させていただきました。自分が信じられる未来を想像してみて、米国株投資にするのか全世界に分散投資にするのかといった投資対象の分散についても考えて行きましょう。あくまでも、投資は自己責任で行っていただくよう宜しくお願いします。
楽天VTIへの投資については一覧にしたページを作成しておりますので、宜しければご参照下さい。

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