優先すべきは投資か?ローンの繰上返済か?

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優先すべきは投資か?ローンの繰上返済か?

臨時収入や節約によって、まとまった資金が準備できた時、そのお金をどうするか考えたことはありますか?既にどうしようか目下迷っている方もいると思います。

今回は、まとまったお金が手元にある時に、どのような判断基準でその資金の振り向け先を決めるべきかを解説していきます。特に住宅ローンはじめ何かローンの残高がある方については、この記事を読むことで、まとまった資金を投資に回すかローンの返済に回すべきか、という判断ができるようになると思います。

それでは、早速解説していきます。

まとまった資金の行き先を考える

ひとつの目安として100万円以上のまとまったお金が手元にある場合、そのまま預金口座に置いておくのは勿体ないです。定期預金に預けておけば十分満足という方は特に問題ありませんが、少しでも資産形成のスピードを速めたいと思っている方は投資についても考えるべきです。

ただ、既に住宅ローンや自動車のローン、奨学金の返済が残っている方は投資に回す前に既存ローンの繰上返済についても検討していきましょう。

各世帯により様々なライフステージがあり、例えば結婚資金や子供の教育資金、今後住宅を購入するためのローンの頭金を準備する必要がある方もいらっしゃいます。

まとまった資金の行き先は、例に挙げただけでも様々な選択肢があるため、後から後悔しないように事前にしっかりと検討する必要があります。

それでは、具体的な検討手順を解説していきます。

当分使う予定のないお金か再検討する

そもそもですが、まとまったお金をそのままにしておくという選択肢もあります。

各世帯によってライフステージが違うということもありますが、1〜2年以内に使う可能性があったり、生活費の6ヶ月分相当の預金の備えがない世帯は、その分の資金を手元に置いておくのをお勧めします。

生活防衛資金としても万が一の時に現金は必要になりますし、ある程度ゆとりのある生活費が口座に残っていれば、ムダに払っている生命保険料を一部削ったり節約に繋げられる可能性もあります。

投資やローンの繰上返済を検討するのは、最低限の生活防衛資金が貯まった後の検討事項です。ここをクリアしているかを確認した上で、次の検討事項に進んでいきましょう。

世帯全体の借入状況を確認し、最適化を考える

これは少しセンシティブな部分にもなりますが、もし可能であれば家計が一緒のパートナーや家族などの借入状況も確認できると良いです。

住宅ローンは同一世帯なら残高を把握できると思いますが、車やバイクのローン、無担保のフリーローン等が同一家計の方に残っているケースもあると思います。

もし、同一世帯の方にあまりにも高い金利のローンが残っている場合、そちらの返済に回し世帯の出費を最適化するという選択肢もあります。ただ、繰り返しになりますが家族であっても個人の負債に踏み込むセンシティブな内容となりますので、もし確認が難しそうな場合は無理せずこの手順はスキップしても大丈夫です。

利回りや金利水準を冷静に比較する

2020年2月時点で住宅ローンの金利は変動金利・固定金利含め非常に金利が安い状況となっています。ネット銀行で変動金利の住宅ローンで年利0.3%台のものも出てきており、借りる立場の方からすると非常に恵まれた環境といえます。

住宅ローンは初年度に確定申告をすれば、会社員の方は年末調整で住宅ローン控除を受けることができるのも考慮すべき点です。住宅ローンの借入期間が10年以上残っていれば、10年間は残債額の1%の税金が還ってきます。

実際に1%以下の金利で住宅ローンを借りられて、1%の税金が還付されますので10年間の住宅ローン控除が受けられる期間内で借入金利が1%以下の方は、住宅ローンは返済しない方が良いという結論になります。

一方で、金利の高い残債ローンは返済を検討していきます。自動車のローンの金利が2%以上だったり、結婚資金などのために借りたフリーローンが残っている場合は優先して返済を検討すべきでしょう。

まとまった資金を投資に回す場合、過去の実績から米国全体に投資する投資信託やETFの利回りが、成長含めた値上がりも込みで平均5%程度と言われています。こちらと比較するのが一つの基準にもなりますが、あくまでも10年などの長期で均してみた時の成長率が5%です。当然これを下回る年やマイナス成長の年もありますので、投資を選択する場合はそこも承知の上で検討すべきです。

まとまった資金の一部を残債ローンの返済に回し、一部を投資に回すというのもアリだと思います。家族やパートナーともよく話し合い、納得できる選択をしましょう。

投資に回す場合は積立投資を検討する

投資を選択する場合、まとまった資金を一括投資するのはリスクがあります。無理のない金額を積立投資することで、時間の分散も図りながら長期投資をしていきましょう。

積立投資であれば一気にまとまった資金が手元からなくなってしまう事もありませんし、心配であれば少額から積立投資をスタートし、途中から掛け金を増額することもできますので投資初心者の方にもお勧めです。

投資で資産形成を進めるときの具体的な手順については、別の記事で詳細に解説させていただきましたので必要に応じてご参照下さい。

まとめ

今回は、まとまった資金を投資に回すべきか、残債ローンの繰上返済に回すべきかを検討する上での判断基準について解説させていただきました。

同一世帯のトータルの借入状況を可能な範囲で把握し、投資した場合の想定利回りと残債ローンの借入金利を比較した上で、最適な選択をしていきましょう。

必ずしもすべての資金の振り向けを、投資か残債ローンの返済かの二者択一で決めるのではなく、一部を返済に回し、残りの資金で積立投資をしていくという方法も一つの選択肢として示しました。

まとまった資金の行き先を検討する時の一助となれば幸いです。

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