投資で資産形成を始めるときの具体的な手順5選
投資をする理由は、結局は資産形成をするためだと思います。
この資産形成というのがザックリしているので、具体的に取り込もうと思い立っても何から始めたら良いか迷ってしまいがちです。
今回はこの広い定義の「資産形成」を深掘りし、資産形成に取り組むための5つの手順を具体的に示したいと思います。資産形成をしたいけど、何から始めたら良いかわからないという方は一読いただければと思います。
この記事を読むことで、5つのことが理解できると思います。
- 資産形成をするなら投資は必須です
- 投資で資産形成をするためにまず最初の手順に何をしたら良いか
- 着実に資産形成するために、投資対象として何を選ぶべきか
- 節約もしながら投資で資産形成してきましょう
- 投資で資産形成する上で最も大切なこと
それでは、早速解説していきたいと思います。
資産形成をするなら投資は必須です
資産形成と聞くと、銀行の定期預金や自動積立の積立定期預金を想像される方もいらっしゃると思います。
ただ、結論から言いますと銀行の定期預金だけで資産形成するにはかなり長い時間がかかりますので、資産形成する上で目標とする資産額と現在の資産額との間に乖離があまりない方を除き、あまりお勧めではありません。
ご存知の通り、銀行の定期預金の金利は2020年2月時点で年利0.01%に対し、全世界にリスク分散され、世界の主要企業約8,000社に分散投資されたVTの年利は2.96%と、利回りだけ比較しても大きな差があります。
定期預金での運用しか経験がない方にとっては、株式を投資対象とした投資信託やETFに手を出すには抵抗があるかもしれません。
しかし、限られた期間で目標とする金額を資産形成で達成するためには、目標金額がある程度大きくなる前提では投資信託やETF含め株式での運用が必須となります。
具体例を一つ紹介すると、新たに2,000万円を資産形成したい場合、先程例に挙げたVT(年利2.96%、課税は考慮せず)で毎月5万円を積立投資をしていくと23年3ヶ月で達成可能です。運用収益も6,086,035円と大きな成果が期待できます。
これに対し、定期預金のみの毎月5万円積立てで2,000万円の資産形成をしようとすると33年3ヶ月の期間を要し、運用収益は33,120円となります。
もちろん利回りが高いということはリスクもそれに応じて高くなりますので、上記のケースでも33年でリスクなしで2,000万円作れたら良い方は定期預金で良いと思います。
ただ、大きな金額の資産形成を短期間で達成したい場合、現実的には株式を投資対象とした運用をしていくことが必要となります。
長期投資をする場合、インフレリスクも含めると株式への投資が最も運用成績が良かったというデータも書籍『敗者のゲーム』で語られており、以前別の記事で紹介しています。一見、安全と思われる現金もインフレリスクを考慮すると必ずしも安全とは言い切れない点は面白いですね。

投資で資産形成をするためにまず最初の手順に何をしたら良いか
まずは目標となる必要金額を決め、どれ位の期間で資産形成していくかを決めていきましょう。
上記で示した通り、目標金額と資産形成の期間によっては、極論定期預金だけという選択肢もあります。逆に10年間など投資期間が短くなる場合は利回りも考慮した上で株式中心のポートフォリオを形成する必要が出てきます。
このように、まず「目標金額」と「資産形成期間」を決めてしまえば、あとは達成可能な利回りを計算し、具体的は金融商品を決めていきます。利回り計算のツールは楽天証券の積立かんたんシミュレーションがお勧めです。
着実に資産形成するために、投資対象として何を選ぶべきか
決めた「目標金額」と「資産形成期間」に従って必要な利回りをシミュレーションした後は、具体的に投資する金融商品を選択していきます。
この金融商品の選択にはコツがあり、以前記事にしていますので詳細はこちらをご参照いただければと思います。

節約もしながら投資で資産形成してきましょう
投資と並行して節約にも取り組むと、資産形成のスピードが加速します。
節約に取り組む手順としては、まずは大きな固定費の見直しをするのが家計に与えるインパクトも大きくお勧めです。
ただ、大きな固定費の見直しには住宅ローンの借換え検討や生命保険の適用範囲の再検討など、大きな効果を期待できる反面、手間とエネルギーもそれなりに掛かります。

普段の生活が忙しすぎて、大きな固定費の見直しに中々取り組めないという方は、日常生活の中で比較的簡単に取り組める小さな固定費の見直しから着手してみるのも良いでしょう。
単純に、毎月1万円の固定費が削減できれば毎月の積立に回せる掛け金も1万円増え、これは資産となり着実に複利で積み上がっていきます。10年や20年のスパンで考えると決して無視できない金額の差となりますので、可能であれば少しずつでも投資に回していきたいところです。

経験上、節約については無理しすぎないで取り組むことが継続するコツだと考えています。最初から気合いを入れて大きな金額の節約をして投資を始めるより、投資と並行して節約を進め、節約できた金額を無理なく投資に回していった方がメンタル的にも楽だと感じます。
投資で資産形成する上で最も大切なこと
結論、長期投資で最も大切で難しいのは投資を継続することです。10年や20年といった長期投資をしていくと、どうしても途中で相場の大きな変動に直面したり、別の運用手法に目が移ることもあると思います。
私自身も、日本個別株投資→米国高配当ETF→米国個別株→本家VTI→楽天VTIと投資手法には随分悩みながら様々な投資手法を試してきました。

投資を始めた当初の自分に伝えたいのは、目標なく始めた投資は手法含めブレやすく、色々と手法を変えてみたり動いた結果、その分手数料も掛かりトータルリターンを下げることになるということです。
結果的には、自分なりに投資も色々試して痛い目にも遭いながら最初に目的をハッキリ決めることの重要性を学びました。これを読んでいただいている方は私と同じ失敗をしないように注意して下さい。
自分でわざわざ失敗しながら学ばなくても、書籍から歴史を学び、先人がしてきた失敗から学ぶのが賢いやり方だと思います。Kindleでも読めますので、『敗者のゲーム』は是非一読してみることをお勧めします。
まとめ
今回は資産形成を考えた時の具体的な手順について解説させていただきました。
資産形成には長期投資が必要になり、継続し続けるためにも最初に目的を決め、適切なリスクを把握した上で金融商品を選択し、節約にも無理のない範囲で並行して取り組みながら資産運用を続けていきましょうというお話でした。
投資で失敗と言われることのほとんどは、以前に先人達が同じような失敗をしていて書籍などからその歴史を学ぶことが可能です。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という格言もありますので、投資の勉強にもしっかりと取り組んでいきたいですね。
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